登記識別情報とは?

2024年01月16日

登記識別情報とは

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登記識別情報(とうきしきべつじょうほう)」は、不動産の権利者であることを公的に証明するために、権利者に対して発行される12桁の文字列です。

本記事では、登記識別情報の概要から、よくある質問まで解説していきます。登記識別情報は、不動産売却において欠かせないものです。しっかりと目を通しておきましょう。

 

不動産売却時に必要な「登記識別情報」とは?

まずは登記識別情報の概要や、登記済権利証との違いを説明していきます。

 

登記名義人を確認するパスワード

冒頭でも説明したように、

「登記識別情報」は不動産の登記名義人であることを証明するために発行される、非常に重要なものです。

 

英数字その他の符号の組合せからなる12桁のパスワードで、不動産ごと、登記名義人となった申請人ごとに定められます。通帳などのパスワードとは違って自分で設定できるものではなく、不動産の情報を管理する法務局により無作為に選ばれた符号で成り立っています。

登記識別情報は登記名義人であるかを確認する手段の1つとなっており、登記申請の際には登記所への提供が必要です。

 

登記済権利証との違い

結論からお伝えすると、登記識別情報と登記済権利証は、どちらも同じく不動産の権利者であることを証明する書類です。

2005年(平成17年)3月以前に登記手続きをした方は「登記済権利証」が発行され、同年3月以降からは順次「登記識別情報」に変わっていきました。

 

なお、発行済みの登記済権利証を、登記識別情報に変更することはできません。

 

 

登記識別情報通知に記載されていること

 

登記識別情報が記載されている「登記識別情報通知」には、主に次の項目が記載されています。

 

■土地の所在、地番

■建物の所在、家屋番号

■不動産番号

■受付年月日、受付番号

■登記の目的(抵当権設定、所有権移転など)

■登録名義人の住所、氏名

■登記識別情報(12桁のパスワード)

■二次元コード

 

登記識別情報と二次元コードには目隠しシールが貼ってあるため、所有者であってもシールを剥がさない限りは見ることができません。

 

登記識別情報通知が必要なのはいつ?

 

登記識別情報通知が所有者であることを証明する書類だとわかりましたが、どのようなときに必要なのでしょうか?一例を見てみましょう。

 

■不動産を売買するとき

■不動産を相続、贈与するとき

■離婚による財産分与で不動産を受け渡しするとき

■不動産を担保に住宅ローンを組むとき

 

具体的には、所有権移転登記や抵当権設定登記をするときに必要になります。

所有権移転登記は、登記名義人から新しい所有者へと不動産の権利が移転する際に、新たな所有者の情報を登録する手続きです。抵当権設定登記は、金融機関で住宅ローンを組む際に、不動産を融資の担保として設定する手続きをいいます。

 

登記識別情報でよく出る質問

最後に、登記識別情報に関してよくある質問についてお答えしていきます。

 

登記識別情報が発行されるのはいつ?

登記識別情報が発行されるのは、不動産の所有者として登録(登記)されたときです。

不動産の購入や相続、贈与、財産分与などで不動産を取得したときに、自分が新しい所有者となる登記手続きを行うと、登記完了のタイミングで登記識別情報が発行されます。

登記識別情報は、書面またはネットでの申請が可能です。現物が手元に届くまでには、オンラインであれば申請から1〜2週間、郵送の場合は2〜3週間ほどかかります。

 

登記識別情報通知を無くしてしまったら?

登記識別情報通知を無くしてしまった場合、いかなる理由があっても再発行できません。

登記識別情報を無くしてしまった状態で不動産売却の手続きを行うには、以下3つの代替措置があります。

 

■事前通知制度

■司法書士による本人確認情報の作成

■公証人による本人確認情報の作成

 

・事前通知制度

 本人の意思確認のために、法務局から申請人に対して「登記申請がなされたこと」および「登記を申請した旨を申し出る旨」を通知し、一定期間内に登記名義人から申出が為された場合、登記を実行する制度です。

 

・司法書士による本人確認情報の作成

 登記名義人本人である旨が記された書類を、司法書士などの有資格者に作成してもらう方法です。登記識別情報を無くしてしまったときの対処法として、1番利用されることが多いのがこの方法です。

 

・公証人による本人確認情報の作成

 登記名義人である旨が記された書類、または認証文を作成してもらう方法です。司法書士だけではなく、公証人も作成できます。

 

目隠し部分を剥がしてしまったら?

登記識別情報の目隠し部分は、剝がしても問題ありません。一度剥がしてしまうと再度貼り直すことはできませんが、効力は有効です。

ただし、シールを剥がしてしまったからといって、登記識別情報通知を再発行することはできません。また、12桁のパスワードを第三者に見られてしまうのは、従前で言うところの「権利証を盗まれた」のと同じです。情報の漏えいを防ぐ観点からも、パスワードは誰にも見られないように管理する必要があります

 

「登記識別情報」まとめ

 

 

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登記識別情報は、不動産の所有者であることを証明するための文字列であり、登記識別情報が記載されている登記識別情報通知は、不動産売却において欠かせない書類です。

登記手続きをした時期によっては、登記識別情報通知ではなく登記済権利証の場合もありますが、どちらも権利を示す書類であることに変わりありません。

登記識別情報通知または登記済権利証は、売却時に提供が必要になるので、不動産の売却を検討している方は書類が手元にあるかを必ず確認しておきましょう.